これから防災リュックなどを準備しようとしている人は、中身に何を入れようかと調べたり検索したりしたことがあると思います。その過程で、一度は「ホイッスル」の存在を目にしたことがあるのではないでしょうか。
なぜ、防災の備えにホイッスルが採用されるのでしょうか?
今回は、ホイッスルが防災に果たす役割や備え方について深堀していきます。
ホイッスルの役割
まず初めに、防災におけるホイッスルの役割について解説します。ホイッスルの役割については、主に次の2点があげられます。
- ①自分の存在を知らせる
- ②防犯
①自分の存在を知らせる
災害が発生して、
- 建物などに閉じ込められてしまった
- 建物などが倒壊し、がれきに埋もれてしまった
- けがをして動けなくなった
といった状況に陥ったとき、大声で助けを呼び続けるのは非常に体力を消耗します。またはすでに体力を消耗している状態かもしれません。
このようなときに活躍するのがホイッスルです。
ホイッスルは息を吹き込むだけで大きな音が出ます。体力を温存しつつ、周りにも気づいてもらいやすくなります。
防犯
警察庁によると、被災地(避難所を含む)では災害の混乱に乗じて相当数の犯罪行為が発生したといいます。その中にはのぞき、強制わいせつ、強姦といった性犯罪の被害もありました。特に女性や子どもは注意したいですよね。
被害にあわないようにするために暗くなったら外出を控える、できるだけ複数人で行動する、といった予防も必要ですが、万が一のときに周囲に気づいてもらえるようホイッスルを携帯しておきましょう。
防犯ブザーでもよいですが、ホイッスルは電池切れの心配がないのがメリットになります。
常に携帯しておくことが重要
ホイッスルは買って防災リュックに入れて安心、ではありません。災害時に限らず常に携帯しておいてこそ、真価を発揮します。
たとえば被災して埋もれてしまったまさにそのとき、手元になければまったく意味がありません。いつも持ち歩くスマホやカバンにつけておいたり、首から下げておくのがベストです。寝るときには枕元に置いておくのもいいかもしれません。
ホイッスルの選び方
音を出すものですので音量は考慮したいところですが、「常に携帯しておく必要がある」ということを考えたとき、携帯性も重要なポイントになります。
音量で選ぶ
商品によっては「○デシベル」という表示があり、選ぶ基準になります。
音の大きさの目安は次の通りです。大きな声が70~80デシベルくらいですので、それ以上の音が出るホイッスルを選びましょう。
携帯性で選ぶ
ホイッスルは災害時に限らず常に携帯しておきたいものです。
たとえば、普段持ち歩くカバンに入れておいたり、スマホのストラップにつけたり、首から下げておくのもいいでしょう。
大きさ、重さはもちろんですが、持ち歩くことを考えると、デザインも大事かもしれませんね。
おすすめのホイッスル3選
音量と携帯性に着目して、ホイッスルをピックアップしてみました。まだ準備してないという人は、これを機会に手に入れてみてはいかがでしょうか。
Nirvisa 防災ホイッスル
長さ約6センチ、重さ約10グラムとコンパクトでありながら、120デシベルの音量を出すことができます。デザインもマッドブラックなアルミボディーを採用し、日常生活にも違和感なく溶け込みます。
[effe] bottom colum
一般的なホイッスルのデザインとは一線を画す、非常におしゃれな見た目のホイッスル。子どもや高齢者でも吹きやすく、体力の低下した時でも高くてはっきりとした音が出ます。音量は85デシベル以上。
STORM WHISTLE(ストームホイッスル)
パッケージには”World’s Loudest Whistle!!”(世界で最もうるさいホイッスル!!)と書かれているのは伊達ではありません。
米国海軍特殊部隊や米国湾岸警備隊も使用するモデルで、人命救助に特化。その音量は120デシベルを誇ります。なんと、水面下でも使用が可能。
少しサイズは大きいですが、持っているだけで安心が得られます。
100均にも売ってます
100均にも非常用のホイッスルがあります。
私の最寄りのダイソーには写真のようなタイプのホイッスルしかありませんでしたが、円筒形で身元を記入するカードが格納できるホイッスルもあります。
もし値段がネックで手に入れていないという人は、まずは100均で探してみてはいかがでしょうか。
まとめ:助けを呼ぶための重要なツール
災害には「72時間の壁」という言葉があります。人間が飲まず食わずで生き延びられる限界が72時間と言われています。言わば「人命救助のタイムリミット」です。
万が一、瓦礫の下に閉じ込められてしまったら、一刻も早く救助されたいですよね。しかし、助けを求めようと声を出し続けることは体力を消耗したり声がかれてしまったりと、限界があります。
そんなとき、ホイッスルがあれば少ない力で強い音を遠くまで伝えることができ、自分の位置を知らせるのに非常に効果的で、捜索隊や救助隊があなたを見つけやすくなります。ホイッスルを持っているだけで、希望をつなぐことができます。
ホイッスルという小さなツールが、生死を分ける大きな役割を果たすことがあるのです。
みなさんもぜひ、ホイッスルを持ち歩く習慣をつけましょう!
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