いざという時に知っておきたい「相談支援専門員」3つの役割

障がい者福祉

私たちは、いつ、どんな理由で障がいを抱えてしまうかわからない社会を生きています。

もしあなたが障がいを抱えてしまったとき、もしくはすでに障がいを抱えていて日常生活に困っているとき、どうしたらいいのか、あるいは使える制度やサービスがあれば知りたいですよね?

そんなときに活用してほしいのが相談支援専門員という存在です。

相談支援専門員とは何か、相談したらどうなるのか、一緒にみていきましょう。

私、しゃむ子は、相談支援専門員として障がい者支援に携わって7年になります。

その経験から、相談支援専門員の役割についてお話します。

この記事で解決できる悩み・疑問
  • 障がいの困りごとはどこに相談したらいいの?
  • 相談支援専門員って何?
  • 相談支援専門員に求められる役割とは?

「障がい」で困ったときは?

障がいで困ったときは、最寄りの相談支援事業所の相談支援専門員に相談してください。

相談支援事業所がわからないときは、お住まいの市町村役場の障がい福祉係に問い合わせてください。

どんな些細なことでも構いませんよ。

相談支援専門員とは?

「相談支援専門員」とは、その名前の通り相談支援を行う専門の人です。

障がい者福祉施設などに勤務しています。

では、具体的にどのようなことをしているのでしょうか。

相談支援の実際

事例をあげて、解説します。

Aさんは30歳、男性。
気分の浮き沈みがひどく仕事を続けるのが難しくなり、退職。
それから引きこもりがちになり、食事や掃除などの日常生活もままならなくなってしまいました。
本人は働かなければならないという思いは持っているものの、一般就職は難しいと考えているようです。

Aさん本人やその家族などから相談支援専門員にこのような相談があった場合、相談支援専門員は、Aさん本人やご家族の思いや希望を聞き取り、「困っていることは何だろう?」「どんな支援が必要だろう?」と考えます。

この事例では、

気分の浮き沈み ⇒ 精神疾患 ⇒ 医療への繋ぎ、自立支援医療や精神保健福祉手帳の取得

現在は無職 ⇒ 金銭的な支援が必要か? ⇒ 障害年金、生活保護の申請を検討

日常生活が困難 ⇒ ヘルパーの利用を検討

ひきこもりがち、働きたい ⇒ 福祉的就労(作業所)の利用を検討

という支援策が考えらるわけですが、その中からAさんのニーズに沿った支援計画を立て、関係機関とともにAさんを支援していくのが相談支援専門員の仕事です。

相談支援専門員3つの役割

具体的に、相談支援専門員にはどのような役割があるのでしょうか。

①障がい者の相談に応じる

相談支援専門員の仕事の本分は、障がいに関する相談に応じることです。

「障がい」と一口に言っても多種多様であり、抱えている背景は複雑で一人ひとり違います。

単に相談に応じるだけではなく、支援することを見据えてそれらを一つずつ汲み取ることも必要です。

②必要なサービスに繋げる

介護保険には、老人ホームやヘルパー、デイサービスといった介護サービスがありますが、障がい者福祉にも同じように障がい福祉サービスがあります。

先ほどのAさんの事例でも、ヘルパー(正式には「居宅介護」といいます)や福祉的就労(障害福祉サービスでは「就労継続支援A型(またはB型)」といいます)が、支援策として挙げられていましたね。

障がい福祉サービスは、他にもいろいろなサービスがあります。

相談支援専門員は、それらの障がい福祉サービスを利用できるようにするために、障がい者のニーズを把握して支援計画を作ります。

③地域で自立した生活を支援する

支援計画を作るのは、障がい福祉サービスを使えるようにすることが最終的な目的ではありません。

サービスを使いながら、障がい者が地域で本人の希望する暮らしができるように導くことが最大の目的です。

相談支援の在り方

3つの役割について解説しましたが、その在り方を示す概念を少し見てみましょう。

障害者総合支援法

相談支援の根拠法令である「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」(障害者総合支援法)の基本理念の中で、

・・・全ての障害者及び障害児が可能な限りその身近な場所において必要な日常生活又は社会生活を営むための支援を受けられることにより社会参加の機会が確保されること及びどこで誰と生活するかについての選択の機会が確保され、地域社会において他の人々と共生することを妨げられないこと並びに障害者及び障害児にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のものの除去に資することを旨として・・・

と謳われています。

ソーシャルインクルージョン

ソーシャルインクルージョンは「社会的包摂」と訳されます。「包摂」(ほうせつ)とは「一定範囲の中に包み込むこと」です。

障がい者福祉の視点でソーシャルインクルージョンを一言で説明するならば、「障がい者も社会の構成員として取り込み、支え合う」という考え方です。

ノーマライゼーション

ノーマライゼーションとは「障がいの有無にかかわらず、すべての人が普通の生活を送れるよう整え、ともに生きる社会こそノーマルな社会である」という考え方です。

「バリアフリー」や「ユニバーサルデザイン」と言えば、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

相談支援の必要性

障害者総合支援法の基本理念、ソーシャルインクルージョン、ノーマライゼーション。

これら3つを踏まえると、障がい者も地域社会の一員であり主体的で自立した生活を送れるように支援することの必要性が明らかになります。

障がい者は社会への第一歩を踏み出すために相談支援専門員に相談していると考えると、相談支援専門員がノーマライゼーションやソーシャルインクルージョンの達成に向けて果たすべき役割は大きいといえます。

まとめ:障がいで困ったら相談支援専門員へ

今回は「相談支援専門員3つの役割」について解説しました。

障がい者福祉の制度やサービスについてわからないことがあれば、気軽に相談支援専門員に相談するようにしましょう。

障がい福祉サービスの利用の仕方については、下記の記事で解説していますのでご覧ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました